読書:負け犬の遠吠え

今回読んだのは電波男で徹底的に叩かれていた"負け犬の遠吠え:酒井順子著"。

この本は"負け犬=三十路で未婚"の女性の著者が"負け犬としていろいろ遠吠えしてみる"といった内容のエッセイ。2004年にかなり売れたらしいです。

とりあえず、"エッセイ"として見れば軽やかで読みやすく良かったものの、"負け犬の主張を述べた文章"としてはあまり考察が十分ではなくそれほどいい本とは感じませんでした。

作品紹介で"女性必読の書"と書かれており、かなりの数が売れたようですが、これは内容が評価されたのではなく現代社会への鬱憤晴らしがしたい"負け犬(と呼ばれる消費行動を行う女性)が買ったため"ではないかと思うのですが...。

自分たちが結婚できずに三十路を迎えたのは男性が半分以上悪い、と主張する割に男性に関する考察(特にオタクと呼ばれる層へ)がやや不十分で、
男性のことをよく見ないから自分もよく見てもらえないのではないのか?
と感じました。
さらりと(何度も)オタクや売れ残っている30過ぎのまともな男性を叩いておきながら"男が寄ってこない"、"見る目がない男が悪い"と言われましてフォローのしようがないでつ..。

結局、負け犬と言いながら結局自分らは勝ち組、売れ残っている屑男こそ負け組、と定義し"これからも負け犬でいいじゃないか"と高らかに勝利宣言し終了。

話のネタとしては、読む価値はありました。