読書:帰ってきたもてない男

東大生というとどういったものを想像しますか?
自分の感覚からすれば
"愛し合う二人がトーダイにはいると、シアワセになれるんだって"
や、"東大生=女子寮の管理人でもOK"を思い浮かべてしまいますが...。

今回読んだ本は書籍名から"もてない男"への恋愛指南かと思いそうですが、内容は"東大大学院卒"という経歴を持つ学者でありながら"もてない"著者の様々な考察や体験談。
前作(1999/01発売)から6年半が経ち、当時は出版後8ヶ月で結婚し裏切り者、といわれた著者が、3年の結婚生活の後離婚して"もてない男"に磨きをかけて帰ってきて、今回の書籍を書いたとのこと。
前作は、"東大大学院卒"の肩書きで"恋愛に関する"際どい話をされていたのがツボにはまり、今回も読んでみることにしたのですが、これが例えば有名私立大学卒業の肩書きであったらここまでツボにはまらなかったと思います。

結論から述べれば、非常に面白かったです。
恋愛に関するいくつかの考察はなかなか興味深く、全体的に読みやすかったです。

ちなみに、この本の一番の見所は中盤の、東大院卒の学者さんがガチンコで"テレクラ突撃"・"出会い系突撃"、そしてあとがきの"結婚情報サービス突撃"をした体験談を書いている部分。インパクト大です。
王子様が花嫁候補を"遊郭"に探しに行くくらい無茶苦茶な展開を、しかも身分を隠さない王子様のノリで突撃してます。必見。

最後に電波男の結末に対し、"自分はそれでも3次元がいい"と唱えるが、この主張では読者は"やっぱり著者の言う通り3次元だよね"と思うよりはむしろ"このオサーンまだ懲りてないのかyo!"と感じるのでは...?

2次元を体験したことのない人が、やっぱ3次元、といっても説得力がないし、この著者には1度恥を捨てて、文学的価値の高いエロゲーなどに挑戦してもらいたいです。
自称"軽度のオタク"に新しい世界が見えてくる気がします。
そして次回作はぜひ"萌えるもてない男"になることを切実に希望します。